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「観光立国宣言シリーズ」

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バス業界との連携による
 観光の活性化

(社)日本バス協会会長(当時) 青山 茂

 路線・観光バス利用の減少が言われて久しい中、今後のバス事業の展望と旅行業界との提携のあり方が模索されている。現在の情報化・国際化社会における観光産業の果たす役割とバス事業の接点を語る。(平成8年6月対談)

あおやま しげる

昭和21年神奈川中央交通株式会社入社。同社常務取締役、専務取締役を経て、昭和51年には同社社長、平成5年会長就任。日本バス協会会長就任は平成5年6月。

二階 私たち全国旅行業協会では、すでに青山会長さんに「日本の観光を考える百人委員会」のメンバーとしてもご協力を頂いておりますし、また、全旅協のメンバー各社がバス業界の皆さんに大変お世話になっておりますことを、まず協会を代表しましてお礼を申し上げたいと思います。

青山 いや、どういたしまして。むしろ私どもの方がお世話になっております。特に観光バスの発着につきましては、二階会長に格段のご配慮をして頂いております。昔はJRの東京駅などでも用地がございまして、遊覧バスのために提供して頂いたんですが、今は清算事業団の方に管理が移りましてね。会長にお願いいたしまして、それをまず開放して頂きました。それから、羽田ですね。あそこへ送迎に参りますときに、やっぱりバスの停車するところがなく困っておりました。そういった面も改善して頂き、大いに助かっております。

二階 東京駅も、羽田の場合もそうですけど、修学旅行などで年々混みあうようになっておりますしね。バスの乗り降りの間に事故でも起きたら大変なことです。

青山 はい、そうなんですね。

二階 それからやっぱり、東京といえば、花の東京といいますか、青少年諸君が修学旅行などで憧れを抱いて東京駅に来られるわけですから、バスターミナルも十分に整えられているべきでしてね。これは東京都の責任だとか運輸省の責任だとか言う前に、皆で考えなきゃいけないのじゃないかと思いまして、運輸政務次官時代から各方面にご協力をお願いしていたのですが・・・。

青山 はい、本当にありがとうございました。おかげさまで全国のバス業者が大変喜んでおります。

二階 それでどうでしょう、バス業界に新たな問題点等についてお感じになっていることはございますか。会長さんの方のご本業、乗り合いバスのほうではいかがでしょう。事業歴もご経験も豊富と聞いておりますし。

青山 バス業界は、五〇年やっております。

二階 五〇年ですか。そのご経験から振り返って頂きますと・・・。

青山 いや、バス業界の五〇年というのはですね、ちょうど終戦後からずっと今日までということでして。終戦直後にバスというものがだんだん忙しくなりつつあるときからですね。昭和44〜45年頃が最盛期で、その頃は統計を見ますと、日本全体で約一年間に延べ百億人の人を輸送しておりました。それがここのところ、平成五〜六年のデータでは五〇億人程度になっております。

二階 下降しちゃったわけですね。

青山 そう、半分ですね。五〇〜六〇%落ち込みました。

二階 その原因は、やっぱりマイカーや鉄道の普及ですか。

青山 マイカーですねえマイカーがなぜバスの妨書になるかと申しますとですね、マイカーは乗るだけならいいんですが、走れば道路を塞いでしまうんですね。そのためにバスの定時運行が非常に難しく、時間通りに走らないバスは乗ってもしょうがない、というお客様が増えまして・・・。

二階 自家用車の場合なら乗って遅れても渋滞なら仕方ないと思えても、バスの場合には鉄道のダイヤと同じような感覚を皆が持つんですね。

青山 そうなんです。定刻をもってやっておりますから、それが遅れるようになりますと、どうもバスは駄目だという受け止められ方をしましてね。慌てて我々業界もバス専用レーンを作ろうじゃないかということで、東京、横浜など、主要都市の片道二車線以上のところは警察庁にお願いしまして、朝の七時から九時ぐらいまでの間、一時間を専用レーンとして走らせてもらっています。今度、北海道でも道警にお願いしまして、あの札幌の大通りでやはり朝の7時から9時までの間、左側車線は、バス以外通れないことにしてもらいました。違反車両はカメラで監視しておりまして、道警の方から注意勧告をするようになっております。この方式で今のところ、バスの運行も非常にスムーズに行っております。話は少しそれますが、ドイツで市内電車が復活してきたようですね。テレビで見たことですが。

二階 あ、そうですか。

青山 それで一番面白いのはですね。道路の歩道側にレールを敷いちゃうことなんですね。

二階 真ん中じゃなく?

青山 ええ、両方向とも。電車を降りるとすぐ歩道になるわけで安全ですし。それと同時に、そこを電車が走っていることによって自動車が駐停車できないそうですよ。

二階 なるほど、それなら流れがスムーズになりますね。

青山 そうなんです。真ん中を走るクルマが、レールに沿って停めるわけにもいきませんから。これはひとつのアイデアだなと思いましたね。だから、まだまだいろいろ考えてみますと・・・。

二階 やり方はあるわけですね。

青山 知恵を出さなきゃってことですね。

二階 ところで、青山会長もときどき自社のバスにお乗りになりますか。

青山 乗っております。

二階 ご存じでしょうけれど、阪急電鉄の小林一三さんなんかも、いつもご自分の電車に乗っておられたとか。

青山 そうですね。

二階 私も子供の頃、郷里のバス会社の社長さんが、毎日出勤に自分のところのバスに乗られるのを見ながら、「あれ、会社の社長さんでもバスに乗って行くんだな」なんて思ったものですけれど。今思うと、あれはやっぱり、経営者の本当の姿かと・・・。

青山 はい。大事なことですね。

二階 お客さんに喜ばれることから苦情まで、みんな分かりますね。

青山 この間もですね。うちの会社の役員の一人が「自家用車で通勤する」って言い張るんですよ。それで、「お前さん、自家用車に乗っていちゃ分からないだろう」と。

二階 何で飯食ってんだってことですね。

青山 だから毎日、「自家用車やめてバスに乗り換えなさいよ。あんたは聞くところによると、夫婦仲が良くて、虎屋の羊羹を毎朝食べてんだってね、ああ、結溝だ。でも、あんたは、バス会社の人でしょ」と言ってやるんです。虎屋の先々代の話を持ちだしましてね。

二階 虎屋の先々代は参議院議員で、厚生大臣もおやりになられたあの黒川武雄さん…。

青山 ええ、あの方は毎朝、一切れ必ず羊羹を食べられたそうです。これ、社業のためなんですね。毎日作っている羊羹でも、伝統の味が変わらないかどうか・・・。

二階 確かめているんですね。

青山 他人の商売を試す前に、まず自分のところのバスの味を試してみなさい、私はそう言うんですよ(笑)。

二階 これは、虎屋に言ってもらわなくちゃいけませんね(笑)。

青山 そうなんですよ(笑)。それで話は戻りますが、バス事業がちょっと落ち込みまして、今、各社とも慌てていましてね。で、なんとか救済策はないかということで、できるだけ皆さんに乗って頂けるようにと、大都市においては老人パスを出すとかいろいろな手を講じております。それから、観光バスはですね、ちょっと今行き詰まってきております。と申しますのは、運賃は高くはございませんが、過当競争でしてね。

二階 そうですか。

青山 それと運賃が高くないのに、給料が高くなり過ぎましたね。

共通仕様でコストダウン
しかし給料のほうは・・・

二階 ということは、運転手さんとガイドさんの給料が・・・。

青山 はい。それによって、収支が合わなくなってきています。だからといって今更、原価が上がったから運輸省に運賃を上げてくれというような、厚かましいことも言えませんしね。

二階 運賃はそろそろ自由化の方がいいんじゃないですか。

青山 私もそう思いますね。すでにやりたいという業者もおりますし、市場の原理で決まっていくのが、自然な姿と理解すべきでしょうね。

二階 それと私、ヨーロッパなどへ旅行しますと、バスの形が近代的といいますか、素晴らしいデザインのバスが多いことに気付きます。色合いもなかなか凝っているということで、撮ってきた写真をバス会社をやっている友人たちに配ってあげたりしてね。まあしかし、この頃は日本の観光バスもずいぶんきれいで大型になり、乗り心地もよくなりました。

青山 その通りですね。

二階 その分だけ経営を圧迫しているんでしょうか。

青山 そうなんですね。確かに遊覧バスあたりですと個別生産になりますし、会社ごとにデザインが違いますからね。しかし、路線バスのほうはと言いますと、事情が違います。仕様の共通化を徹底し、事両にかかるコストを引き下げて、安い運賃で運行できるよう考えております。でも、遊覧車ではそういきません。

二階 なるほど、特徴がありますからね。

青山 それはやはり、お客様には、ご覧になって乗りたくなるようなバスを選ぶ権利がございますから。

二階 この頃はガラス張りで、景色が見やすくなっているバスもよく見かけます。

青山 そうなんです。それから夜間の長距離バスなどになりますとシー卜が一人ずつですからね。

二階 そうですね。

青山 三列になっていましてね。

二階 隣とあたらないように・・・。

青山 人が寝ているとき、またいでトイレに行くというような必要もないわけですね。

二階 なるほど。

青山 それからリクライニングもゆったりしています。

二階 飛行機のようにですね。

青山 なっております。ですから深夜の長距離バスは、かなり割安感があると思います。

二階 儲かっているようですね。

青山 まあ鉄道の半分の料金で行けて夜間を利用する。新幹線は今、夜間走っておりませんでしょ。夜間走ると強敵なんですけどね。まあ幸い夜間に走ると、路線を補修する時間がない。

二階 なるほどね。

青山 しかし、バス事業というのは、今まで私鉄がバスを兼業でやっていたのがだいたい主力でした。 単なるバスの集合体である私どもは、賃金にしても私鉄のベースアップに同調していたわけでしてね。

二階 はい、はい。

青山 まあ、バスだって電車だって同じじゃないかという論議は別にしまして、とにかく同調してきましたから。 それで、全国のバス業者もそれに乗っかって追従してきましたが、もう限界に来ていますね。 電車で運ぶ効率よりバスで運ぶほうがはるかに人員数当たりの輸送力は小さいのです。電車ですと8両編成も10両編成もできますが、バスは一台で50〜60人ですからね。生産性が低いわけですよ。それが今や本当に行き語まってきていましてね。ですから今、私鉄もバス輸送部門を別会社にしたりしています。そして、そのつくった会社の収支の中でやっていきなさいと。これも冷たいようですけれど、仕方のないことだと思います。ですからまあ、運転しているなら電車でもバスでも同じだよと、むしろ軌道の上を走る電車の方が楽じゃないかということも言われます。確かにバスの方が大変かも知れません。だけど、やっぱり生産性からいくと給料の支払いはバスは低くなるわけですよね。

遊覧バスのサービス向上には
著作権等のクリアすべき障璧も

二階 なるほどそうですか。ところで観光バスなんかには、ビデオを積んでいますよね。古い映画ばっかり見せられるのは、どうかと思うというような話も聞かれます。もう少し新しいものを楽しめる方法がないものかと。これ、旅行業界も盛んに言っていますね。

青山 そうですね。

二階 著作権の間題がありますからね。
 バスの中で勝手にやってもらったら困るということになるんだけれども、そこのところをバス業界や観光の団体といいますか、早く言えば運輸省と文部省の関係ということにもなるんでしょうけれど、観光バス旅行が楽しくなるような糸口をつかまないといけないと思うんですがね。

青山 著作権の問題では、旅行業協会の方が私どもの協会のほうにもやって来られました。
捕まった場合の罰金はバス会社が支払っているんです。この問題については、今のところ、これといった解決策のないのが現状ですね。それから、遊覧バスにガイドさんを乗せなくてもいいというお客様もございましてね。それで、衛星放送を使って説明を流すというようなことも考えております。

二階 ガイドさんの情報を宇宙衛星から流すということですね。

青山 そうなんです。それとですね、ガイドさんの勤続年数も意外に短くて、平均三年なんですよ。

二階 へえ、バスガイドさんがね。

青山 つまり、いい子はどんどん売れちゃうんですよ(笑)。

二階 そりや、バスの中では、ファッションショーのステージに立っているようなものですからね(笑)。

青山 それで勤務も優秀、説明も上手なガイドさんは五年以上勤続しますと、バス協会から会長表彰を出しているんですが、売れ行きがよくてですね・・・(笑)。

二階 ガイドさんの問題も重要な課題でしょうけれど、地域の歴史だとか文化だとかいうことに対して掘り下げた話が聞けるようになれば、どうですかね。例えば地元の高等学校の歴史の先生で、リタイアされた方のお話などを、録音でもいいですから、聞ければと思いますね。

青山 そうですね。詳しい内容を全部テープに録り、要所要所で聞かせることですね。

二階 まあ本当に楽しい旅行をしてもらうためには、ガイドさんといいますか、説明要員の確保とともに、工夫も凝らさなければなりませんね。

青山 それに関連してですが、ガイドさんも去年今年あたりは、就職難のために非常に希望者が多いんです。不景気のおかげと申しますか、ありがたいことに。それまでは本当に来なくなりかけましてね。ずいぶんと全国に呼びかけもしまして、やっと集まるというような状態だったんです。ここにきて急にバタバタッと集まるようになりました。

二階 それからですね。私どもの全国旅行業協会のメンバーとバス協会の皆さんとは、これまでお互いに協力しあってきたわけですけれども、これからも、業界同士の連携の在り方等についても、ご指導頂きたいと思っております。

青山 そうですね。それは、私どもとしましても心から望むところです。

二階 実務的なことで協力しあえれば、効果も上がるでしょうし。ぜひ私どもの業界とバス協会の皆さん方との懇談の場を設けて頂きたいと思います。

青山 全旅協のメンバーの皆さんからも、いろいろとご要望もあるでしょうしね。

二階 ええ。お互い主張しあって、協力しあえば、いくらでも発展できるんじゃないですか。

青山 ぜひ協力させて頂きたいと思います。

二階 それとは別に、全旅協のメンバーが社業を発展させていくためには、やはり観光そのもののバックグラウンドを広げていくことも大切だと思いますね。会長就任早々からそう思い、いろいろなことをやってまいりましたが、やはりこれからの観光業界は、後継者の育成とか人材の養成にカを入れるべきで、業界発展の基盤を強固にしていくことが大事じゃないかと思いますね。

青山 そうですね。一番大事なことですね。

動く観光図書館の実現も
全旅協とバス協会との協カで

二階 そこで私はかねてより、観光大学を造ろうではないかということを呼びかけているのですが、直ちに大学の創設までにはならなくても、観光というものを本格的にとらえる機関といいますか、先ほどのガイドさんの養成もそうですし、将来の観光ということを考えていくためにも、観光図書館のようなものも創設してはどうかと思っています。実は、先ほどから会長さんとお話をさせて頂いております間に、バスを活用した、「動く観光図書館」というようなアイデアが浮かんでまいりましてね。

青山 あ、なるほど、いいですね。

二階 これをバス協会と私どもの全旅協と協力しあって、ひとつのひな型のようなものを用意できればと。

青山 面白いですね。一度研究してみます。

二階 ぜひ、お願いして、だんだんに盛り上げていきたいと思いますね。それで現実のほうを見ましても、そういう大学を希望し、手を挙げてくださる知事さん方も全国に七人くらいいらっしゃって、土地を提供しよう、お金も出そうとおっしゃってくださっているんです。先般、前の観光政策審議会の瀬島会長とお話をしました折りにも、観光大学は一校ではなくて複数にしてはどうだろうかと、ご提案がありましてね。私は大賛成だとお答えしたんです。まあ最初は大学の学科からスタートすればいいんですよ。それから高校なんかにも観光コース、観光学科っていうのを設けるといいと思うんです。このたび運輸省で、各出先の運輸局の三つの局で観光課というのができました。それから各県レベルでの問題ですが、商工労働部というところに観光関連のセクションが入っていることがままあるんです。

青山 そうですね。

二階 これでは何のことだか分からないんでね。観光のことをどこでやっているかということが見えないんです。観光というのは、その県の発展に大きな役割を果たしているわけですから、もっと観光課をつくるとか、観光産業を重視して頂く県政、国政であってもらいたいと思いますね。私は機会あるごとにそういった主張を繰り返しているんです。

青山 いや、それは結構なことですね。バス業者の大先輩の岩切章太郎さん(故人・宮崎交通元社長)、あの方なら観光大学など喜んでおやりになったでしょうね。

二階 岩切章太郎さんについては、私にも思い出があるんです。あの方が観光について、「また来てみたいと思うような、思ってもらえるような施設やサービスでなきゃ駄目だ」ということをおっしゃっておられますよね。これほど、観光の真髄をわかりやすく言い尽くしている言葉はないと思うんです。

青山 そうです。まったくその通りだと思いますね。

二階 まあ話は前後しますが、バスを利用した動く観光図書館ですね。これをぜひやって頂いて、我々も五四〇〇社あるわけですから、本を一冊ずつ持ち寄ったとしても五千冊になるわけです。バス協会さんのほうと協力して推進すれば、きっといいものができると思うんです。まあ、理屈はここまでとして、まずは当たって砕けろですけどね。

青山 そうですよ。とにかく行動しなきゃ。

二階 ですから、私は半ば無理を承知で、ドンドン前へ前へと言っているわけです。北海道へ行きましたときにもね。あるホテルですけど、北海道の観光についてのすべてと言っても過言でないくらいたくさんの本が並んでいるんですね。観光を勉強している学生ならこのホテルへ四、五日滞在して、これらの本を片っ端から勉強させてもらえば北海道のことがみんな分かると思いました。ホテルもそういうことを実際にやっている時代なんです。
 それと国会図書館でこの前、「旅」という名前の本を検索してもらいましたけど、五千〜一万あるんですよ。ですから、何かお互いにできることからやりましょう。

青山 よく分かりました。

二階 それとご関係の皆さんにお礼を申しあげておきたいことがひとつあります。かつて国会議員の間でカンボジアヘバスを贈ろうという運動が高まりましてね。で、「西鉄バス」と佐賀の「祐徳バス」、和歌山の「中紀バス」にお願いしまして、バス十台を揃えて頂いたことがあります。ところが、輪送費が大変だということになりましてね。

青山 そうなんですよ。

二階 で、当時ご健在だった日本船舶振興会の笹川良一会長にご相談を持ちかけましたところ、そんなにいいことなら、協力しようということで、輸送費を出してくださって、向こうへ運んだということがありました。色も塗り替えずに行ってますから、日本のバスがそのままプノンペンの街を走り回っているわけです。目に見える形での国際協力なんですね。

青山 いやうちでも六年前にやっております、中国へ。日中友好協会からの要請で。神奈川中央交通のバスを十台ばかり中国で欲しいって言うんですよ。廃車でいいという話でした。だいたい六年くらいしか使っていないので十分に使えるんです。

二階 バスを差し上げることはなんとかなっても、運賃が大変でね。

青山 その点については、向こうから横浜へ石炭を運んできた船の帰りに積むことでなんとかなりましたけど。ただですね、役所が驚きましたよ。普通、廃車車両は渡された側で整備するものでしょう。ところが中国に差しあげるために全部こちらで修理することになりまして、結局のところ一台あたり百何十万かの整備費も合わせて寄付させて頂きました(笑)。

二階 そりゃもう、大変な国際協力をして頂いてありがとうございます。バス業界、観光業界の発展も、これからの時代は、グローバルな視点で考えなくては真の発展とは言えないということですね。今日は貴重な問題点の指摘をお聞かせ頂きありがとうございました。

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