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「観光立国宣言シリーズ」

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観光興しの核は
「広域連携観光振興会議」

        運輸大臣(当時)

川崎 二郎

 観光に対して政府のバックアップが少しづつ強化され始めた。観光産業のこれからのあり方として、どのような展望、具体的な施策があり得るのか。川崎運輸大臣(当時)に語って頂く。−−平成10年12月対談

かわさき じろう    

昭和55年第36回衆議院議員初当選。郵政政務次官、衆議院地方行政委員長。運輸大臣を歴任。

二階 今日はお忙しいところどうもありがとうございます。私ども全国旅行業協会の機関誌『月刊ANTA』の「主役登場」というコーナーに、大臣にご登場頂いて光栄に思います。川崎運輸大臣には、特に観光行政に大変熱意を込めてお取組み頂き、業界は非常に感謝しております。また、大臣の期待に応えなくてはならないという気持ちにみんながなっています。まずは、観光行政に関しての抱負をお聞かせください。

川崎 大蔵省とかなりやり合っているんですが、観光というものをどう捉えるか、観光を地域はどぅ捉えているか、ということになろうと思うんです。地域の皆さんの声、特に各県での取組みを聞いてますと、やはり今、景気が極めて厳しい中で、「我が村興しとして、観光を大きな施策として取り上げたい」と。これは各地域の知事さんが揃って言われることなんです。一方、大蔵省から見ると「観光は民間がおやりになる仕事だから、あまり国がやるものじゃないですよ」と。

二階 私も、自民党時代でしたけれど、例の職場旅行の非課税枠を三泊四日から四泊五日にするときに、大蔵省の抵抗は厳しいものがありました。観光に関する基本的な意識を変えていかなければいけませんね。

アメリカで日本の観光をPR
訪日外国人旅行者の掘り起こしへ

川崎 一七〇〇万人の日本人が海外に出ていってるけれども、外国人は四〇〇万人しか日本に来ていない。そういう数字を捉えたときに、各業界や観光の仕事に携わる人々が懸命に取り組む一方で、基盤というものは国なり、地方がお手伝いをさせて頂きながら、しっかりとした観光立国をつくり上げなければならない。このスタンスを明確にしたいと思ってやっているんですよ。九八年度予算の三次補正で、取りあえず一五億予算を取らせてもらいました。一つは、アメリカ向けに我が国の観光のPRをやります。

二階 そうですってね。

川崎 これはかなり面白い試みじゃないかなと思っています。

二階 しかも初めてのことですしね。今、観光業界のみならず、各業界がみな元気がないというか、自信を失っているところに問題があるんですから。政府の側からこの度のように、強力にバックアップして頂くことは、政府がおやり頂く予算の増額を上回った形での効果が出るだろうと、私は期待しているんですけれども。

川崎 国としてウェルカムプランをつくりましたが、それに関連して、日本はこうなんですよと、はっきりPRすることは大事だと思います。アメリカの国民に「ぜひいらっしゃってください」と日本の広告をします。しかし、来て頂いた方が日本の観光地について良く分かるかとなると、それはまだ不十分だと思います。これはまさに地方が主体になることですが、私達も勉強してやっていきたいと思っております。

二階 特に日米関係ですと、通産大臣や大蔵大臣など、交渉事で厳しい局面に立たされる閣僚がおられるわけですが、こと観光に限っては、運輸大臣が大威張りでやれますね(笑)。

川崎 そうですね(笑)。

二階 川崎大臣がそのようなスタンスで取組まれるということは、アメリカにとっても大変素晴らしいことで、私はアメリカの当局も大喜びされると思うんです。

川崎 それから、観光情報についても、県も力を入れていることですから、国としても観光情報を集約していこう思っています。集約した情報を、例えばインターネットを使っても結構ですし、いろんな形のアクセスができるようにしてオープンにする。そのためにはもっと情報を集めなければなりません。全国旅行業協会の方々に大変お世話になると思います。

二階 こちらこそ、喜んでご協力します。

川崎 集約化して公開をする。ここがやはり一つのポイントです。これは本年の予算でやりたいと思います。

二階 この間、私ども協会の役員会がありまして、運輸大臣が今度こういうことにお力を入れてくださると話したところです。私たちの団体は中堅からむしろ小さいところが多いわけですけれども、全国に五八〇〇の会員が散らばって存在していますから、我々なりに運輸省の計画にご協力をいたしたいと思います。

祝日三連休化が実現
国内旅行の需要拡大に期待

川崎 そうですね。いい情報を頂き、それを発信できるだけのものを整えたいと思っております。ところで昨年(平成十年)の臨時国会では二階自由党国会対策委員長には大変お世話を掛けましたが、ハッピーマンデー、この法律を通して頂きました。

二階 良かったですね、あれは本当に。

川崎 その前私も国会対策をやっていて、三連休をやろうって熱がありながらフワフワっとしたままずっと来て、それが…。

二階 与野党激突の中でどうしてもやらなければならないかという問題がありましたね。

川崎 特にいわゆる金融国会が厳しかったし。だけど最後のところでうまくタイミングを捕まえ、成立させて頂きました。

二階 平成十年十一月に祝日三連休化推進会議の臨時総会が、木村会長はじめ大勢の関係者が出席されて開催されました。大臣はお出かけになれなかったので、お会いできなかったですね。私は、これだけはちょっと顔出してお礼言っとかなきゃいかんなと思い、出席いたしました。

川崎 みんなびっくりしているんじゃないですか。前の国会であれだけやったのにできなくて、臨時国会であっという間に決まってしまった(笑)。お力添え頂いて、お蔭様でいい具合にまとまりました。

二階 いえい、え、私は、国会の場では川崎大臣・運輸省観光部に協力しながら動けるわけですが、業界の立場からいいますと、運輸省のこの問題に対する的確なリーダーシップに大変感謝しています。平成十年十一月の勤労感謝の日は三連休になりましたが、この三連休は大変効果があったようですね。

川崎 お蔭様で天気は良かったし。例えば、日光に行った人が、平成八年は三連休ではなかったんですが、それと比べると二割増えてます。三連休だった平成九年と比べても五%ほど伸びてます。それからやっぱり飛行機が、北海道へ行く便は、羽田−北海道が平成八年をベースにすると、九年の三連休で二割増えてます。十年は三割です。天気が良くて三連休だと観光には非常にいい…。

二階 そうでしょうね。それと秋の旅行シーズンが観光にぴったりするんでしょうね。

川崎 そうです。だから、平成十一年十月の三連休はかなり期待できそうです。

二階 和歌山の観光地でタクシーに乗ったときに、三連休はどうだって聞くと「三連休はいいですよ」と運転手さんが言いますね。この日曜日に、どうしても国会の関係で東京に出てこなければいかんということになったんです。白浜から東京への飛行機がどれもこれも満月で取れなくて、最後のギリギリのときにキャンセルが出て乗せてもらいましたけど。このごろ旅行関係の仕事をやってますと、JRでも飛行機でも何でも、満月で自分が立たなきゃいけない、座れないっていうときがあっても、お客さんがいっぱいでいいなって思うようになってきましたよ(笑)。

川崎 運輸大臣になって、心配事の一つは、気象庁の天気予報が当たるかってことですね(笑)。それから、私は近鉄を利用しているんですが、新幹線とか近鉄がいっぱいになってるかどうか。いっぱいになってると、今までは何となく暑苦しい感じがしたけど、最近はいっぱいになると喜んでる(笑)。ガラガラだと寂しくてしようがない。立場が変わるとずいぶん違うもんですね(笑)。

二階 気象庁の仕事も運輸省の大事な仕事の一つですが、このごろ天気予報が当たるようになってきて細かく使われるようになりました。ホテルに泊まっても、明日の予報が出てましてね。

川崎 CATVがずいぶん発達してきましたから。テレビでも市町村別の天気予報を放送したりしています。

二階 これから自分の行くところは傘がいるか、海水浴場は雨か晴れか知りたいんですから。

川崎 そういう時代になってきました。ただ平成十年は、えらい天候異変でしたね。九月は大変な量の雨が降ったし、十一月はうんと雨が少ないし。台風は数少ないと思ったら多くが日本直撃。先ほど、お褒め頂いたけど、多分にお叱り頂くときもあるんです。集中豪雨とか台風とか。

二階 お天気ね(笑)。

川崎 当たったときは喜んでもらえるけど、はずれたときはうんと叱られます。

二階 大層がお力を入れている海上保安庁友の会がありますね。気象庁もやはりそういう応援団があったほうが良かろうと思って、地球ウォッチャーズというのをつくりました。この間も何人か国会議員を勧誘したんですが、入会すると生まれた日の天気図をくれるんです。新郎、新婦の生まれた日の天気図は結婚式などに持っていくと喜ばれるんですよ。

川崎 地域振興券が臨時国会で議論されましたが、七〇〇〇億円という大きな金額になりました。地域興しに使ってもらいたい、それが景気に結びつくことだということでご支援頂いているんですが、やっぱり、旅行に使ってもらわなきゃならないと、今一所懸命やっています。

二階 大臣が大変いいところに着眼してくださって、我々もJATA(日本旅行業協会)の方といっしょに本気になって運動を始めましてね。昨年末に、西田自治大臣(当時)のところへお願いにあがったんです。また、例えば東京都では市町村単位の各エリア内だけで使用可能というわけにはいかんでしょう。もうちょっと大きなエリアで何とかならないかということで、東京都へも陳情に行きました。

川崎 そうですか。アイデアを活かしながら、ぜひ、観光関係、旅行関係に振興券を使えるようになればいいですね。

二階 そういう政府の施策が末端までずーつと繋がれば、政府も応援してくれているということが伝わって観光業界全体も元気が出ます。一般の方方も全くお金が無いわけじゃないですから。ここで、みんな元気を出そうということですよね。

川崎 そうですね。

二階 いろいろ数次にわたって打たれている経済対策の効果が出てきて、政府も早く「もうすぐ春ですよ」っていうことが言えるようになればいいのですが。我々の業界も業界なりに努力したいと思っております。

川崎 冒頭申し上げたように、私ども運輸省は基礎づくりとか雰囲気づくりをしていくのが大きな仕事です。その中で、果実を実らせ刈り取るのは業界の皆さん方ですから。我々のやるべきことは観光というものを大事にしていくという姿勢を強く出していくことだと思います。それには運輸省と業界の皆さん方が緊密に協力をしながらやっていく。それを心がけていきたいと思っています。

二人部屋をとっても
日本は男同士、女同士に…

二階 このごろ、一つの県だけで何かイベントをやるというのではなくて、複数の県が集まって行なう、広域連携観光振興会議「WAC21」を開催するための準備が今年も各地で進んでいます。これなども、ある県だけを旅行するのではなく、二つか三つの県を回りたいという人がずいぶんおられるようなので、その希望に応えるということで始まりました。今までは瀬島龍三先生に議長としてやって頂いて、ようやく板に付いてきたという感じです。これも我々、大いに期待をしながら推進に一役買っていきたいと思っているんですが、大臣におかれても、一層これをご支援頂きたいと思います。

川崎 私も今、地方自治体に旅行者が三連休になったらどんなところに行ってみたいと考えているかというプランづくりをお願いしています。この旅館がいい、この観光地がいいというような、一つのスポットだけでは何となく魅力が無い。例えば、和歌山から新宮を超えて熊野までの一帯をこういうふうに旅したら面白い旅行になりますよというプラン。和歌山県は和歌山県、三重県は三重県で別々にやっていると、旅行者に不便ですよね。確かに一泊二日だと行って帰ってくるだけだから一か所で良かったんだけど、二泊三日になるともう一か所、もう一地域行けるような感じがするんですね。

二階 そうですね。それと、ある程度数のまとま
った旅行ですと、旅行会社がいろいろな資料を提供したりするんですが…。最近、数人で旅行するのが流行ってますね。これはまたひとしお楽しいようですね。そういう旅行者に対して格好のメ:ユーを提供できれば素晴らしいことだと思います。このごろインターネットなどを活用してみんなが簡単にそういう情報が取れるようになってきたんですから。

川崎 確かに夫婦二人だけで行くと写真も無くてね(笑)。だから今は、三夫婦か四夫婦くらいで行くのが流行っていますね。定年前後でしょうか、みんな大きなカメラを持って。そんなときには、やはりこういう広域連携の中でできあがったものがいいと思いますよ。

二階 もう、奥さんに一所懸命サービスしている姿は微笑ましくって(笑)。

川崎 確かに旅館へ行って、酒をつぐ相手が女房だけじゃ飽きてくるから、やっぱり多少(笑)、仲間がいたほうがいいんでしょうね。

二階 まあ、話題も大きく広がりますし。

川崎 かといって大きな旅行だとね、また面白いんですよ。日本人てこうなのかなと思うんですが、この間も地元から八〇人くらい、バス二台で来ているんですよ。それが、ホテルの二人部屋をとるんですが、男と男が泊まるんですね。

二階 あっ、私の後援会の人たちの旅行でもね、部屋割を見ると夫婦で釆てるのに分かれているんですね。やっぱり自分たちだけ夫婦じゃ悪いと思うんでしょうね。あっちは奥さん連れてきてないと、同情しちゃうんですかね、男同士泊まっている。それで女性同士になったりして。

川崎 三、四組だとパートナーで部屋を分けてということになるんだけど…。

二階 大勢だと、照れるんでしょうかね。

川崎 照れるんですね、日本人は。外人だとそんなことはないでしょうね。

二階 外人だったらそんなことしたら、野蛮人になっちゃ、つ。

川崎 別れられちゃう(笑)。

二階 私らも若いころに、一〇人ぐらい男ばかりで旅行してると、アメリカのいろんな人が、「おまえたちは野蛮人だ。アメリカじゃこんなの通らないぞ。男ばかりでゴルフして、二週連続で日曜日を空けると、離婚訴訟の原因の一つにもなって、そういうことが重なると離婚が認められるときもあるんだ」なんてね。

川崎 我々の世代は亭主と女一居が一緒に渡ないって言うと、女房がやっぱり怒りますね(笑)。

二階 だけどこのごろ、外国人のお客さんが、あんがい日本の和室、畳の部屋を好まれるんです。まあ、我々だってその国の風習に接してみたいという、冒険心というか興味がありますね。

川崎 まあ、いろいろな形で雰囲気をつくらなければならないという中で、このWAC21、よくやって頂いたと思います。平成十年は十一月三日から五日にやらせてもらったんですね。

二階 そうです。ちょうど国会のエキサイトしている最中で、私も出席できなかったんですが、大変盛大だったようです。今年は北陸の石川、富山、福井。いいところですよね。

川崎 やっぱり旅行の強いところですね。二階先生の和歌山も強いですね。うちの三重は弱いなあ。

二階 前の瓦建設大臣当時に、私、建設委員長やらせてもらっていましてね。北陸の能登半島と紀伊半島を結ぶ道路を造ろうということになった。ただし、新たに造るんじゃなくて、今ある道路をできるだけ整備して、ロマンチック街道風に歴史的なもの、文化的なものも加味してということで…。今、能登半島で初めてのお祝いと言いますか、式典のようなものを計画してるんですが、そんなこともできるわけですね。

川崎 今度、和歌山県で「海の祭り山の祭り」というのをやるんですか。

二階 運輸省にもお世話になり、通産省にもご厄介になって、平成十一年、南紀熊野体験博という博覧会を開催します。これは面白い博覧会で、入場券もありませんし、和歌山県全体が博覧会会場というような感じでね。自然、歴史、文化といいますか、そういうものを満喫して頂こうと、まあ、心のふるさとを訪ねてもらおうという感じです。これはもう、三重県、奈良県ご一緒にいろいろな面でお力添え頂くことになります。熊野博においでになった人は、必ず三重県を回って帰ろうとか、奈良に寄って帰ろうとか、そういう動き方があると思うんです。

伝統芸能は、地域経済の活性化に
繋がる有力観光資源

川崎 地域伝統芸能全国フェスティバルも和歌山で開催されますね。

二階 え、え。瀬島さんが会長を努めている晰地域伝統芸能活用センターの主催で開催します。この全国フェスティバルは、第一回目は石川県金沢市でやりましてね。平成十一年で七回目になりますか。ちょうど和歌山県の熊野博に合わせて誘致することができたようです。我々もこれが成功するように全力を尽くしたいと思っておりますが、大臣のお力添えをお願いいたします。この熊野というところは和歌山県内でも山間部はほとんど過疎地域です。私は、特にこの地域の伝統文化というものを村興しの基礎にしようじゃないかということを提案して、そういう過疎地域とか半島振興法とか山村対策とかの法律に一項目入れて頂いているんですがね。昔からずーつと伝えられている伝統芸能というのは、観光資源の有力な素材と言いますか、起爆剤として考えてみたいと思っているんです。

川崎 この間ね、うち(自由民主党)の森幹事長と一緒に秋田県の大曲に行ってきたんですよ。そこの花火がすごいんですね。お客さんが大勢来る。

二階 全国的に来るんでしょう。

川崎 六〇万人くらいって言ってたかなあ。もう我々座るのにも苦労しました。

二階 何回も誘われながら、残念ながら行っていないのです。すごいものらしいですね。

川崎 うちの熊野の花火もかなりのものなんですけどね。やっぱりこうお客さんが集まるようになると、次はもう少しいいものをやろうと、だんだん花火の数や種類が多くなるんですね。

二階 やっぱり拍手が多いとね。

川崎 また来年張り切って。そうするとまた人が寄ってくる。ただ自然を見るだけでは、もうお客様には魅力無いんですね。

二階 空が蒼い、海が青いというだけでは、それも観光の魅力の一つだけれども、ただそれだけでは人は来ない。

川崎 例えば九月何日あそこに行くとこういうのがあるんだと。薪能なんかずいぶん増えてきましたよね。そうすると人は寄ってきますね。その人たちをもう一歩進めて一晩泊まってもらえるように、お互いが工夫していくことが大事なんですね。

二階 そうなんですよ。地域伝統芸能の発祥の地なんていうのは、都会の人を魅了する素晴らしい自然環境の中にあるんだけど、宿泊施設もなければ御飯を食べるところもない。その土地に住んでいる人はそれでいいかもしれませんが、やって来た観光客をもてなす方法がね、まだそこまで力が及ばないというか、気持ちがまだそこまで進んでいない。
 私の地元、和歌山県清水町杉野原地区に四五〇年くらい前にできた雨錫寺というお寺がありましてね。そのお寺の本堂で行なわれる御田舞(おんだのまい) という、ずーつと伝わっている田植えをテーマにした伝統的な踊りがあるんです。茅葺きの屋根とかみんな壊れちゃって、六〇軒くらいの部落ですから自分達だけでは支えきれないんです。それで、文部省の無形文化財に指定してもらったりして、一二、三年かかりましたけどようやく復興できました。地域の伝統芸能は、全国フェスティバルの舞台になったり、国際的な舞台に登場すると、それだけで、その地域に、みんなでもっともり立て、語り継いでいこうという気運が起きてきますからね。

川崎 そうですね。いいお話ですね。

二階 日本はお米を作るということに対して、どれくらい古くから、民族の文化、命綱であったかということを、国際社会の中でもう一度改めて知ってもらうためにも、この御田舞なんかしっかり活用できるようにしたらどうだって、今日、党の農林部会で話したんです(笑)。大臣も一つ応援してください。

川崎 運輸省としてもー所懸命やりたいと思います。

二〇〇二年、五年、八年
ホップ・ステップ・ジャンプで

二階 ところで、二〇〇二年のワールドカップに対して大変大きな期待が寄せられているようですが。

川崎 二〇〇二年のワールドカップ、二〇〇五年の愛知万博、そして何とか二〇〇八年には大阪にオリンピックを誘致したいと考えております。この三つを目標にしながらお互い頑張ろうと、運輸省としても気合いを入れております。特にワールドカップは、外国人の観客が七五万人くらい来られるのではなかろうかと見込んでいます。その人達が、よくリピーターと言いますけど、日本に行ってよかった、もう一度行ってみよう、と思って
頂けるようにしたいと思っています。

二階 サイクルがちょうどいいですね。

川崎、そえ。二〇〇二年はワールドカップ、五年万博、八年はオリンピックでまた行ってみようと。
こういう感じで、まずワールドカップで弾みをつけることができるかどうかが、我々の大きな課題だと思うんです。その前に運輸省として、飛行場の整備もしなければなりませんけれども。何とか、二年、五年、八年と、ホップ・ステップ・ジャンプでね…。

二階 ワールドカップで海外から七五万人。じやぁ、国内とで、ほぼ二〇〇万人くらい見込めるわけですね。

川崎 七五万人は観戦者と言ってますので、それ以外の観光客がどれくらいになるのかわかりません。

二階 素晴らしい日本の印象を持って帰って頂くと、その人たちが今度またお客様を呼んできてくれるわけですからね。

川崎 日本はなんと言っても安全ですよ、他の国に比べて。日本の欠陥は、いろいろな表示が日本語主体で、あっても英語まで。そこを少しずつ直して外国の人がどこでも分かるようにしていかないといけないと思います。安全とこの問題、それからコスト。この三つをうまくできたら、「日本は行って安全だぞ、何も問題ない」と、多くの外国人がリピーターになっていくと思います。そういう意味でワールドカップを成功させることが観光としても大きな課題です。

二階 交通の表示とか観光地の表示などの国際化を図っていくこと。これは大事でしょうね。

川崎 この間も関西国際空港を見てきたんですが、英語と日本語の表示しかない。せめてお手洗と売店は分かるようにしてあげないと。

二階 このごろ地方の空港に行くと、韓国語の表示があって韓国に来たのかなと思うようなところもありますね。韓国の人たちは、それで自分たちが歓迎されているんだなっていう気持ちになるんですよね。

川崎 そうそう。アジアの人を歓迎しますよっていう雰囲気を出すのは大事なことですね。

二階 今日は、大変お忙しいところを長時間ありがとうございました。

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