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 平成十一年十二月十四日、地球温暖化防止対策のための自動車関係諸税のグリーン化に取り組んでいる二階は、自ら低燃費自動車プリウスに乗り、首相官邸や国会に出向いた。さらに、「地球環境とクルマ社会の共存を語る集い」と題した大規模な集会を開催し、国会議員二一人を含む九〇〇人以上の出席者を集め、その席で、グリーン化の必要性について訴えると共に、与党三党の交通部会長にも要請し、自自公三党の国会議員や国民に対して、二階自らが奔走し、その実現のため積極的な働きかけを行なった。
 その結果、平成十二年度税制改正に対し、三党間の合意文書において、その取扱いにつき「交通に関する環境対策として、低燃費自動車の普及促進のため、平成十二年度より自動車関係諸税のグリーン化導入を幅広い観点から検討する」という記述を得ることになった。
 平成十二年二月十五日、小渕内閣の目玉の法案の一つであり、二階俊博運輸大臣が法案化に尽力した「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案(交通バリアフリー法案)」が国会に提出された。
 運輸省が福祉問題に真正面から取り組むというのは大きな進歩であった。日本は、諸外国に例を見ないほど急速に高齢化が進んでいる。二〇一五年には、国民の四人に一人が六十五歳以上の高齢者となる本格的な高齢化社会が到来する。また、身体に障害を持つ人たちや妊産婦が社会の様々な活動に参加する機会を確保することが求められている。
 二階は感じていた。
〈このようななかで、だれもが安心して移動できる社会をつくっていくためには、公共交通機関を利用する上で障壁(バリア)となっているものを取り除き、すべての人にとって利用しやすいものにすること、すなわち交通のバリアフリー化を実現するのは、文化国家として当然の責務だ〉
 以前から、交通事業者の努力により徐々にではあるが、バリアフリー化は進められ、各地にバリアフリー化の波が広がりつつあった。しかし、それにかかる費用は膨大であるなどの理由で、十分に対応できる状況とはいえなかった。そこで、より充実したバリアフリー化を図るために、国、地方、事業者が協力し、さらに、運輸省、建設省、自治省、警察庁の四省庁が一体となって「交通バリアフリー法案」を提出することになったのである。
 この法案には、鉄道駅におけるエレベーター、エスカレーターやスロープの整備、床の低いバスの導入などが盛り込まれている。公共交通機関、駅前広場、駅周辺の道路、信号機などについて一体的にバリアフリー化を進めれば、高齢者や身体の不自由な人たちはもとより、誰にとっても暮らしやすい町づくりになる。
 この法案を国会に提出した二月十五日、二階は、八代英太郵政大臣の紹介で米国運輸省の予算担当審議官で自らも車椅子での生活をしているマイケル・ウインターと会談をした。
 八代大臣とマイケル・ウインター氏は、二〇年来の友人である。ふたりは、バリアフリー化を世界に訴えかけてきた。
 アメリカは、すでに一〇年前に「障害者を持つアメリカ人に関する法律(ADA法〕」を成立させている。二階は、マイケル・ウインターと突っ込んだ意見の交換をした。
 マイケル・ウインターは、この法案を高く評価してくれた。
「関係四省庁が一体となって取り組むこの法案は、大変すばらしい内容だ」
 二階は、バリアフリー化を進めるため交通事業者に対して補助などの支援措置も講じていこうと考えている。
 たとえば、現在六万台ほどのバスが全国各地を走っている。買い換えのときにはできるだけ低床のいわゆるノンステップバスに代替えしてもらう。問題となるのは、価格だ。バス一台の値段は、約一五〇〇万円である。ノンステップバスにするには、もう一〇〇〇万円程度が必要となる。
 そこで、税制や融資の面で優遇措置をとる。さらに、補助金なども含め総合的に支援する。そうすれば、これから一〇年から一五年で国内のバスは、どんどんノンステップバスになる。車椅子の人たちの通勤、通学、さらに観光に出かけることも容易となる。
 二階は期待している。
〈ノンステップバスの普及に努めたい。それに、エレベー夕ーなども外国から購入してずいぶん安くなったという。関係企業も、これから当然、競争で新しく開発に取り組んでくれるだろう。もっともっと安くて使いやすい器具などが期待できる〉

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