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日米間の観光交流拡大に向けた
プロジェクトの実施についての記者会見
(2002.2.27)

(社)全国旅行業協会会長 二階俊博

(社)日本旅行業協会会長 松橋 功

二階)先般2月11日、福田官房長官から、旅行業界の皆さんは中国との交流の問題に熱心に取り組んで頂いているが、ブッシュ大統領が近々日本を訪問される。その、ブッシュ大統領のご発言の中に、観光問題に対して日本に協力を呼びかけられるかもしれない。わが国として何が出来るかあらかじめ勉強しておきたいと思っている。旅行業界・観光業界でなにかご協力できないかとのご要請がありました。早速、JATAの松橋会長及び、国土交通省の岩村総合政策局長、鷲頭観光部長ら関係者の皆さんと相談し、官房長官に@ハイレベル・ミッションの派遣Aハワイへの訪問Bニューヨークへの訪問を提案しました。大変すばらしいということで、大統領が来日されたときに小泉総理からブッシュ大統領に対し、我が方の計画を提示したところ、ブッシュ大統領はこのことを非常に喜んで頂いた。従ってぜひ実現してもらいたいという重ねての強い要請もあった。
 さらに小泉総理から私に電話があり、大統領との会談のいきさつについて詳細なご説明があった。よって、全国旅行業協会及び日本旅行業協会として国土交通省の応援をいただきながら成案をうることができたので、きょう、皆さんにこのことを発表させていただき、また、多くの皆さんの協力を得たいと思います。
 なお、外交的には、本日、このことは官邸と米国大使館からも今回のプロジェクトについて発表なされるはずです。当然、駐米の加藤大使にもこの連絡が行き届いているので、日米両国政府のバックアップもいただきながら両観光業協会においてニューヨーク、ハワイの大規模な交流イベントを開催することによって、観光の振興とともにテロに対し、我々は草の根交流で、アメリカの皆さんに対するこころからのお見舞いを申し上げるとともにテロは許さないという国民的な意思の表明もいたしたいと考えている。
 なお、テロには関しては、先にWTO総会に先立ち、私たちとともに中国の何光 国家旅遊局長とのフォーラムを開催の際、我々から提案しました「日中文化観光フォーラム緊急アピール」を観光業界が他の業界に先立って、テロ撲滅に対してのアピールをWTO総会に提出しようではないかということを協議し、双方一致してテロ撲滅のアピールをすることが出来たという経緯もありますので、私ども観光業界としてもテロの問題に関して広く国民の皆さんの協力を得て取り組んでいきたいと考えております。
 なお、全国旅行業協会は中小の業者の集まりで、全国約6000社が加盟している。私達6000社の企業会員を挙げて今回のプロジェクトに協力したいと決意しております。さらに日米間の観光需要の回復にも積極的に取り組んでいきたい。
今朝ほど来、私は考えていた。今から12年程前、海部内閣の当時、私が運輸政務次官で、松橋さんがJTBの社長にちょうど就任された直後だったかと思うが、日本の旅行観光関係の代表の皆さんとともに、第一回目の日米観光協議というのがワシントンで開かれました。米側は商務副長官が出てきて、私が日本側の代表となり共同議長で第一回日米観光協議を開催したのを思い起こしました。今また松橋JATA会長と、ご一緒に日米の観光問題に取り組むのは不思議な縁だなと思うわけですが、その協議は1回目と、2回目が開かれてその後中断している。米国側は日本に商務省の出先の観光局が東京にありましたが、それも廃止されております。当時の日本から米国への観光客は300万〜350万人だったのが、今日は500万〜550万人位の規模になっている。今回のことによっての行政レベル、政治レベルにおいても日米間の観光交流の重大さをブッシュ大統領と小泉総理に、深くご理解ご認識いただいたのは観光業界にとっては大変大事なことなので、この際、その期待に応えることが出来るよう業界挙げて全力で取り組んでいきたいと考えております。内容については松橋会長よりご説明いただきます。ありがとうございました。

松橋)それでは私から、このプロジェクトの内容についてご説明させて頂きます。今回のプロジェクトの趣旨、背景は今二階先生が申し上げた通りでありますので、私からは申し上げませんが、ただ一つ申し上げますと日米の観光交流が9月11日の事件以来、その落ち込みが激しかったゆえに改めて重要性が認識され、日本の観光業界もクローズアップされてきた。私どももその流れに応えて動かないといけないと考えています。そこで、手元の資料ですが、以下のようなプロジェクトが三つございますが、一つは「米国への観光ハイレベル・ミッションへの参加」でありまして、私ども業界が協力をして、このミッションに参加をし、官・民挙げて3月3日〜3月7日ミッションをニューヨーク、ワシントンに連れて行ってお役に立とうということであります。4日にはグラウンド・ゼロへの献花、ジュリアーニ前ニューヨーク市長表敬訪問、ニューヨーク観光局との協議などをスケジュールに組みながらワシントンに入りまして、ここでは日米観光交流促進会議を行い、米国商務省・観光業界との問題を中心に協議を行います。
 エバンス商務省長官にも会ってお話をすることになると思います。メンバーでございますが、国土交通省の羽生審議官を団長に旅行業界としては私と主要な旅行会社の幹部と、航空業界からは日本航空の兼子社長、全日空の野村会長等々であります。二つ目は「Visit N.Y 1000」で4月又は5月に一般のお客様を中心に1000人規模の官民合同使節団をニューヨークに送って、両国間の交流行事を実施しようという事でありますが、今、内容については詰めている段階なので詳細の発表にはいたりませんが、ニューヨークと日本との交流を盛んにする空気作りをしようという事であります。三つ目は「Visit Hawaii 1000」でありまして3月9日ハワイに一般のお客様を含めた1000人規模の官民合同使節団ということで、内容的には、日本・ハワイ双方の伝統芸能実演をはじめとした3000人規模の民間交流行事にはなるだろうと考えています。    
この三つのプロジェクトを実施することにより、先程二階先生からお話のありました目的を官民挙げて達成したいと考えております。

Q ブッシュ大統領の悪の枢軸国発言や、CNN放送によるとビンラディンはまだ生きているというような報道もあり、まだまだ航空機に足が竦む現状があると思うが、この際、テロ終焉宣言というか、安全宣言をするような計画はないのか。

二階)今回この一旅行団体である日本旅行業協会と全国旅行業協会が力をあわせて行うが、そのことは世界の外交、防衛のことを含めてのことで、この業界で終結宣言をするというのは問題が少しかけ離れているのではないかと思うが、そういう事も十分視野に入れて「Visit N.Y 1000」「Visit Hawaii 1000」の行事に関しては、しっかりとした規模でのディスカッションや意見交換の場を持つので、そうした場を通じて今のような気持ちを我々が表明するのは意義あることだと思っている。
 「米国へのハイレベル・ミッションへの参加」は、羽生審議官を団長とした、わが国の観光・旅行関係のトップレベルの方々がご参加頂く大きなミッションなので、カウンターパートとの協議を通じてわが国のテロに対する決意と、テロ終焉への努力をアピールすることは極めて大事な事だと考えている。

Q 米国から日本へのミッションはあるのか。筋というのは御幣があるかもしれないが、米国からまず来られるのが筋ではないか。
二階)米国からはすでに日本で追悼式を行った際にも米国の大使始めニューヨーク在住の日本人会会長もお見えになり生々しい現状を話されるなど、私どもは胸熱く受け止めたわけでありますが、今回まさに、米国大統領自身が訪日して観光交流についての要請が、わが国の総理や官房長官に直接あったという事は、何よりも規模、スケールにおいてこれに勝るものはないと思います。特にJATAの皆さんにおかれては米国から日本への訪日観光団に対する将来への狙いがなければ嘘になると思うが、今、私達は同盟国の米国が困っている時なので、我々が積極的に進んで出向くところに意味があるので、米国から迎えにこいという姿勢であり、我々が草の根レベルで進んで伺う事の方がアピール度合も大きいのではないかと考えている。
松橋)今、旅行業界には、アメリカは大丈夫かという躊躇、ためらいが大きい。旅行を企画する当事者が自信をつけないと駄目だと考えているが、その為には、まず現地を見るという事は非常に重要な事であり、空の旅の安全性を、そろそろ業界を挙げて訴えるには、我々自らがアメリカに出向くという事が非常に大事な事だろう考えている。

Q 継続的な活動という意味で、米国観光局の東京事務所の復活とかは如何。

二階)私は政治と観光業界と二つの仕事をさせて頂いている。今のご指摘は極めて当然の事でありまして、わざわざ先程そうしたことを申し上げたのは、海部内閣のころ、第一回観光協議をワシントンで行うと同時に、米国の主要都市を5、6カ所選んで訪問しました。その際、訪米される観光客をどう受け止めるかという事についての大変な熱意のほどを感じた。アメリカがこんな勢いで誘致するのは、日本としても、ただならぬことだということを感じながら各地をまわった事を覚えております。しかし政府当局の熱意は、アメリカはやらなきゃならないことがいっぱいあって、観光交流に政府がうんと力を入れるという姿勢からは、やや距離がある気がしました。その後、日本で第二回日米観光協議がなされました。これもその後中断している事と、何よりも大事な事は米国の観光出張所が廃止されたことだが、今回の羽生ミッションの協議でも当然、話題になるだろうし、米国もこの事に関して認識を新たにされるだろうと期待しています。しかし、わが国ももっと真剣に考えなくてはいけない。出国者数は1850万人、近い将来2000万人に達しようとしている。しかし入国者数は475万人で、今年はワールドカップでどうなるか分かりませんが仮に500万人としても3〜4倍の差がある。日本が貿易黒字のときは多少、出国者が多くてもいいのではないかという考え方が政府の関係者の間にもあったのではないか思うが、今は皆がこれはおかしいと言い出してきた。この事については国としても恥ずかしい事だと思って対応しなくてはいけないと思っている。ですから私は河野外務大臣の時代に各国大使館に来日観光客を増やす努力をして頂くための訓令を発してはどうかという提案をした事があります。
この機会に日米間においても、しっかりとした対応が出来るよう話し合う良いチャンスだと思っている。


松橋)付け加えさせて頂くと日米観光協議は1995年から中断している。商務省の組織改正で担当するセクションがやや曖昧になった経緯がある。ここに来てかなりの反省があり、再開の動きが伝わっている。今回のハイレベル・ミッションの主要なアジェンダのひとつに取り上げられている。

Q 
@十二月ハワイ、一月グアム、先般カリフォルニアキャンペーンなど行われているが需要回復の現状は。
A旅行者の人数は、2月からは戻っているという声が出ているが、一方で、市場価格の適正化と収支改善への取り組みは。

松橋)ハワイについては9・11以降私も行ってきましたが現在のところ前年に比べて9割回復してきているが、春までに完全に回復したいと考えている。この9割についても一般の観光客は完全に回復したと考えているが問題は企業がらみの団体観光客の動きがもう一つで、これはハワイだけじゃなく他の所でも言えることで、これはもう少し時間をかけないとダメだと思う。相対的には前年度に戻りつつあると考える。もう一つは値段のことですが、一旦下げたのを元に戻すのは難しい。消費者にイメージが結び付くと、すごく安いのに数字だけを変更して内容を疎かにすることに対して、業界としては非常に問題意識、課題意識をもっている。それが必ずしも長い目で見て消費者にプラスにならないと考えているが、やっぱり内容で、業界はきちんとした企画を提供していくという事をやらないと、市場価格は良くならないという危機感をもって対応していきますから、皆さんもあまり値段、値段と言わないで、旅行については内容を重視するという時代です。このことを、よくご認識頂きたい。

 

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