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二階経済産業大臣WTO閣僚会合でダボスへ

二階経済産業大臣は、2009年1月30日(金)より2月1日(日)まで、WTO閣僚会合に出席するためダボス(スイス)への海外出張をすることになった。
なお、ダボス会議出席の麻生総理と共に政府専用機で羽田からチューリッヒまで向かう。

2008年7月の閣僚会合(ジュネーブ)では、農業・NAMA(非農産品)のモダリティ合意に関して、農業分野の途上国向け特別セーフガード(SSM)などを巡り、米国とインド等の途上国との間で意見が対立し、交渉は決裂した。
世界経済の減速が顕在化して以降、保護主義の台頭に抗するとの立場から、2008年11月に開催されたAPEC首脳会談において大枠合意を年内に達成することが誓約されたが、主要国の立場に大きな歩み寄りが見られなかったため、2008年12月に予定されていた閣僚会合の開催は見送られていた。

今回の閣僚会合は、WTO加盟国153の国・地域のうち、米国、EU、ブラジル、中国などを含めた主要な24の国・地域が参加し、経済危機の貿易への影響、ドーハ・ラウンドの今後の進め方について議論が行われる予定である。
(閣僚会合参加国)
   主要7カ国:日本、米国、EU、オーストラリア、ブラジル、インド、中国
   アジア  :韓国、香港、インドネシア、マレーシア、ニュージーランド、
         パキスタン、アラブ首長国連邦
   米州   :カナダ、ジャマイカ、メキシコ
   EU外欧州:スイス(議長国)、ノルウェー
   アフリカ :エジプト、南アフリカ、タンザニア、ブルキナファン

二階経済産業大臣からは、高まりつつある保護主義を牽制するためにも、今こそドーハ・ラウンドの早期妥結が重要であることを訴える。あわせて、途上国からの理解を得やすくするために、我が国が取り組んでいる「一村一品運動」(途上国の産品を国内にて紹介及び販売のお手伝いをするもの)を国際的に展開していくことを他の先進国に呼びかける考えだ。

 具体的には、
(保護主義の抑制)
●昨年11月のG20では、首脳が「今後12ヶ月の間に、投資や物・サービスの貿易に対する新たな障壁を設けず、新たな輸出制限を課さず、WTOと整合的でない輸出促進策をとらない」と合意した。しかし、その直後から、G20参加各国において自動車等の関税引上げや国産品優先購入などの動きが散見され、我が国企業にも具体的な損害が発生しつつある。
●このような動きが広がれば、経済回復に向けた各国の努力が水の泡になる。4月の第2回首脳会合では、保護主義に立ち向かう各国首脳の決意を改めて確認するよう求めたい。

(WTOによる貿易措置の監視等)
●しかし、G20が政治的意思を示すだけなく、各国が保護主義的な措置を取ることにためらいを感じ、また、追随や報復の連鎖が起きないようにしなければならない。
●このような観点から、各国の措置の透明性を高めるために、WTOが貿易措置を監視するという、ラミー事務局長が着手された取組を歓迎したい。せっかくの報告書を活かして、保護主義を防止するという結果に結びつけられるか否かは、我々加盟国の行動次第である。報告された情報をもとに、各国は懸念があれば随時お互いに伝え、解決策を話し合おうではないか。
●国内産業に補助金を出す場合には、貿易を阻害しないよう各国に留意を求めたい。

(日本の経済対策)
●金融危機に端を発した世界経済の停滞は、輸出産業を中心に、日本国内にも深刻な影響を与えている。そこで、中小企業の資金繰り対策や雇用対策を中心に、75兆円規模の経済対策を講じ、世界で最速の景気回復を目指している。

(貿易金融の支援)
●金融危機の影響で、各国の金融機関が輸入代金決済のための信用状を開設できなくなるなど、日本の輸出も貿易金融縮小の影響を受けている。
●資金需要が急増しているアジア開発銀行の増資が急務であり、速やかな増資の合意を求めたい。
●世界の成長センターであるアジア太平洋地域の貿易拡大を支えるため、各国の貿易保険機関の間で、情報交換、人材育成、再保険等の協力を進めている。
(WTOドーハ・ラウンド交渉について)
●ドーハ・ラウンド交渉は、これまでにNAMA・農業の論点が絞り込まれており、できるだけ早期に交渉を妥結させるという目標を堅持していかなければならない。
●モダリティ合意のための閣僚会合は、事前の事務レベル交渉が十分に進展したうえで開かなければ、結果を出せないと考える。
●農業・NAMA以外の分野についても交渉を加速しなければならない。
●特に、ルールについては、議長から新たなテキストをもとに今後交渉が再開されるが、ゼロイングの禁止を含む規律強化が極めて重要と考える。
●環境については、ドーハ・ラウンドの対象になっているにもかかわらず、これまで交渉が進んでいないのは残念である。私から、環境物品の交渉の加速を提案したい。日本は太陽電池、次世代自動車などを含む関税撤廃・削減の関心品目を近日中に提出する用意がある。

(一村一品運動)
●ラウンド合意の機運を高める上でも、途上国が輸出の利益を実感することが重要。
●日本は、2005年以来、開発イニシアティブの1つとして「一村一品運動」を開始し、アフリカ、アジア等での産品の開発と輸出を支援するとともに、我が国の空港内で、展示・販売してきた。
●東アフリカでは、専門家を派遣し、マーケティングを指導した結果、切り花の日本への輸出が急増した。インドネシアの伝統的な素材を使った高級文具は、銀座の文具店で直ちに売り切れとなるほどの好評を博した。
●アフリカ開銀カベルカ総裁は、私が空港店で購入したアフリカのショールが私のオフィスの壁に掛けられているのを見て、大変喜んで、ショールに織り込まれたスワヒリ語の意味を説明してくれたことを思い出す。
●これらの事例を含めて、お手元に資料を配付してあるのでご覧いただきたい。各国がこの「一村一品運動」と同様の取組を展開し、この成果がさらに広がることを期待したい。

なお、今回の出張は1日間の会議でありながら、片道約15時間、往復約30時間を要する強行出張となる。

 

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